家具や什器の塗装時の課題とは?

- 事例を交えてご紹介

家具や什器の塗装を行うにあたって、さまざまな課題に直面している方も多いのではないでしょうか。
家具や什器の塗装を行う際には、共通して挙がる課題があるものです。今回は、その課題と供に、どのような課題解決策が有効なのかを合わせてご紹介します。
また家具や什器の塗装において、課題を解決した海外企業の事例をご紹介しますので、ぜひ参考になさってください。

目次

  1. 家具や什器の塗装にまつわる課題
  2. 家具や什器の塗装にまつわる課題解決策
  3. 什器の塗装の課題解決事例
  4. まとめ

家具や什器の塗装にまつわる課題

家具や什器の塗装を行う際には、さまざまな課題があると考えられます。

ここで言う家具や什器とは、次の製品を指します。

・家具:収納家具・椅子・テーブル・ドア・カウンター・窓枠・その他の家具全般

・什器:オフィス什器としてはデスク・イスなどの執務用オフィス家具、テーブル・ソファなどの応接家具、書棚・キャビネットなどの収納家具のほか、パーテーションや受付カウンター、冷蔵庫やウォーターサーバーなどの家電など。

これらの塗装について、よくある課題として次のことが挙げられます。

●よくある課題

・美観や保護性向上のための塗装均一化
家具やオフィス什器などは、近年、高いデザイン性が求められていることもあり、美観を高める意味で塗装の重要性が高まっています。また従来の塗膜の役割である保護性についても重要です。美観や保護性を実現するには、均一に塗装する必要があるため、より必要性が高まっていると考えられます。

・液垂れや色ムラ予防
家具や什器に求められる美観ニーズから、液垂れや色ムラについても徹底してケアしなければなりません。しかし、液垂れや色ムラを予防するには、塗装工の熟練の技術に頼るほか、高精度な塗装を実現する塗装システムの導入などを検討する必要が出てきます。

・VOC対策
家具や什器の塗装には、液体塗装がよく行われていますが、利用する有機溶剤に含まれるVOC(Volatile Organic Compounds)について対策を行わなければならない課題があります。VOCとは、蒸発しやすく、大気中で気体となる有機化合物の総称で、大気汚染につながる浮遊粒子状物や光化学スモッグの原因物質の一つです。近年、国内で光化学スモッグが増加傾向にあり、大気汚染防止法が改正され、VOCの排出規制がされていることから、事業者として対応の必要性があります。
VOCは、シックハウス症候群で知られるように、人間の健康にも悪影響を及ぼすといわれていることから、揮発したVOCを従業員が吸い込むことで中毒症状の原因となる恐れがあります。会社としては従業員の安全衛生の観点からも対応しなければなりません。

・人手不足への対応
近年、製造の現場における人手不足の課題は深刻化の一途を辿っています。採用も困難になる中で、業務効率を高める施策を推進したり、塗装ロボットや塗装システム、ソリューションを導入したりすることで自動化することは重要となっています。

>【関連コラム】塗装ロボットの種類やメリットをご紹介

家具や什器の塗装にまつわる課題解決策

では、家具や什器の塗装にまつわる課題を解決するにはどうすれば良いのでしょうか。主な解決策をご紹介します。

●粉体塗装を利用する

・粉体塗装とは
粉体塗装とは、パウダーコーティングとも呼ばれ、顔料や樹脂、添加剤などをあらかじめ粉末状に砕いた粉体を塗料として塗装する塗装方法の一種です。一度加熱してから固めることで塗膜を形成する焼付塗装の部類に入ります。

>【関連コラム】粉体塗装とは?

近年、粉体塗装は、従来の液体塗装と比べて、数多くのメリットがあることから、世界の塗装業界では注目を集めています。実際に液体塗装からの代替により、数多くのメリットを享受している例は少なくありません。例えば次のメリットが得られます。

・塗装の均一化につながる
粉体塗装は、その塗装方法から塗装ムラが起きにくく、均一で滑らかな表面を作ることができます。仕上げも光沢やマットなど、さまざまに対応できるため、家具や什器の美観を追求することができます。

一般的に、粉体塗装は液体塗装と比較して色の種類やパターンが限られているイメージがあるようですが、実際には黒や白のオーソドックスな色からメタリックや蛍光色まで幅広い色の塗料が存在します。そのため、製品に合わせてデザインの自由度が高いというメリットもあります。このメリットは、家具や什器の分野では強みとなるでしょう。

・液垂れや色ムラ防止
粉体塗装の塗装面はムラになりにくく、技術進歩によって30ミクロンといった薄膜を用いても、優れた隠蔽性や光沢、平滑性を保てます。結果的になめらかで美しい仕上がりを実現します。

・VOC対策の課題に対応
粉体塗装は、有機溶剤を使用しないことから液体塗装の代替の一つとして注目されています。

●塗装の自動化ソリューションを導入する
塗装の自動化ソリューションを導入することでも、課題を解決できます。

特に人手不足の課題解決に直結しますし、自動で塗装を行うことで、常に同品質の塗装が可能になるため、生産が安定化します。

さらに、自動化ソリューションが、人に代わって業務を行うことで、人は人体に対して悪影響のある有機溶剤から揮発した物質や、塗料の飛散を避けることができるので、健康や安全にも寄与します。

什器の塗装の課題解決事例

什器の塗装において課題を解決した成功事例として、イギリスのパレットラック、シェルフ製造メーカーの事例をご紹介します。

●要約
このメーカーは、液体塗装から高密送技術を使用した粉体塗装へ切り替えたことにより、運転効率の向上と環境に優しい作業環境を実現しました。

●課題
従来は静電液体塗装にて製品の塗装を行っていましたが、毎週、何時間ものメンテナンスが必要であることが課題となっていました。さらに液剤については環境面で懸念があり、何らかの代替策を探していました。

●解決策
そこで液体塗装から粉体塗装への転換を検討することにしました。

しかし、その要件はハイレベルなものでした。毎日の微調整なしでその厚さを一貫して一致させる塗装と運用コスト全体を削減する高い要件が求められたのです。

そこで選定、導入したのが、高度な高密度相スプレーシステムを備えた特別に設計されたノードソンの粉体塗装ブースでした。

ブース内で信頼性の高い粉体封じ込めを実現すると同時に、スプレー領域でのソフトな空気の流れを確保するように設計されました。

●導入後の効果

これにより、高いライン密度と効率的なパウダー塗布が組み合わさることで、オーバースプレーが最小限に抑えられるようになりました。

空気中の粉末は、ツインサイクロンシステムによって効率的にリサイクルされます。完全に密閉されたフィードセンターに戻される前に超音波ふるいでふるいにかけられることで塗料の無駄を削減できるようになりました。

さらに、迅速な色変更も可能になったため、デザインの自由度が上がりました。

塗装の業務効率化、生産性向上と共に、粉体塗装に代替したことで環境対応も実現できました。

建築・建材/工業製品

まとめ

家具や什器の塗装における課題と解決策、成功事例をご紹介しました。ノードソンの粉体塗装ソリューションは、家具や什器の製造、現場にも数多く導入されており、今回ご紹介した事例のように、有意義な結果につながったケースも少なくありません。ご興味のある方はぜひお気軽にご相談ください。

>【関連コラム】粉体塗装(パウダーコーティング)とは – メリットと環境配慮に最適な理由

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